第9話 分裂
2022.10.08ブログ
それから2年経ち、2006年、春。
突然、極真会館から浜井支部長が脱退して、新しい空手団体を作る事になったと一報を知られされました。
しかし、選手会稽古の監督だった国本師範はそのまま残る事になり、選手達は「どっちについていく?」という流れになりました。
国本師範と共に残るか、迷いました。
なぜなら残れば今の選手会の稽古環境が無くなり、他の選手、道場責任者達もほとんどが浜井支部長について行く事になったからです。
これは本当に悩みました。
国本師範への「恩義」を取るか、自分の空手家としてのこれからの「利」を取るか。
国本師範と共に、残ったとしても石川支部の選手層が薄くなると、いろんな組手相手がいなくなり、成長が遅くなります。
そして、練習環境も無くなる。
逆にみんなと共に脱退すると、
こんな良い話がある、脱退した方がメリットがいろいろある、などたくさん聞かされ、本当に迷いました。
結果は、
「国本師範について行く、つまり極真会館に残る」事に決めました。
「今の自分があるのは国本師範のおかげ」と思っていたので、自分の成長、メリットよりも、「義」を貫きました。
しかし、「決めた、残った」は良いが、
「これから稽古する場所がない、道場の稽古では選手会のような激しい内容はできない」
まさに「宙に浮いた状態」になりました。
一体これからどうなってしまうんだろう・・
つづく