第6話 初めての痛み
2022.10.05ブログ
サンドバッグ後、
国「よーし、次は組手だ〜!」
息上げのトレーニング後は、室内、内窓が汗で曇り、空気も薄く息がしにくい。
そして組手に移る・・
前回の動画でもあるように、極真空手は直接打撃制、つまり思いっきり殴って蹴ってをお互いに時間内にやり合う格闘技。
畳の道場内に、男8人。
4列二人組に並び、2分間やり合う。
2分経てばまた次の相手と、それを7回。
目の前にいるのは熊みたいなムキムキな筋肉をつけて、坊主に無精髭の男がこっちを見ている。
国「始め!!」
それぞれの組みが向かい合って打ち合っている。
しかし私たちは一向に攻撃し合わない。
そう、私がビビって手を出せないから、相手も出してこないのだ!!
国「島野!手を出さんかい!」
島「押忍!」
(心の声)くそっ・・今までに感じたことがない恐怖や・・
思いきって、勇気を振り絞って右手をグッと握り、相手に殴りかかる、
しかし相手の強烈なパンチが先に私のみぞおちに入る・・
その瞬間、全身に電気が走り、道場内の畳の端から端、だいたい7mほど痛すぎて、苦しすぎてお腹を抑えたままゴロゴローー!と転がりました。
まるで掃除に使うコロコロローラーのように、
汗まみれの道着に大量のゴミがくっついてました。
他の選手は転がる私を見ることもなく、よけながら組手を続けてます。
国本師範が、私のみぞおちにパンチした組手相手に「もっと手加減せんかい!」と怒鳴っているのを、意識が飛ぶ直前のような耳が遠くなるようなぼんやり聞く感覚。
私を殴った相手が怒られてる、しかしそんな事はどうでもいい、もう帰りたい。
とにかく苦しくて息ができない。
それで本日の私の組手は終了。
国「普通、この選手会に参加するには4.5年は経験してないと難しいんや!だいたいこの洗礼を受けて来なくなるやつが9割や!頑張れよ!」
「くっ、もうここには来たくない、しかしこれでは金丸には勝てない・・くそ、全部金丸のせいや」
金丸の為に、頑張って通う事にしました。
次も、またその次も参加して、悶絶しながら稽古に励むのでした。
つづく